小学生や中学生のお孫さんがいらっしゃるシニア世代の方も多いのではないでしょうか?
今は小学校から英語が必修化されて、中学校の英語もかなり難易度の高いものとなっています。
教科書も半世紀以上?!昔の英語の授業と今ではずいぶんと違う教科書になっていますよ。
そこで!!
小学校・中学校のお孫さんがいらっしゃる世代のシニアの方々にぜひ、お孫さんと一緒に英語を学んでたいただけたらいいなと思い、現在の英語教育の現状と、一緒に学ぶメリット、その方法などをご紹介したいと思います。
現在の小学校・中学校での英語教育は驚くほど進化している!
英語は中学校から学ぶ。それはもう昔のこと。
今は、小学校3,4年生から英語に触れる授業があり、5年生からは正式教科です。
きちんと教科書を使って読む・書く・聞く・話すの4技能を学び、評価(成績)もつきます。
それでは、具体的に小・中学校の英語学習の実情をみてみましょう。
まず、小学生の間に習う英単語はなんと、約700語!
中学校ではそれに加えて1600~1800語の単語を学ぶことになっています。
つまり、中学卒業までに約2500語の英語を学ぶ計算になります。
また、文法も、中学三年生で「仮定法」や「現在完了進行形」「原型不定詞」など以前の高校で習っていた文法を習います。
実際、お孫さんがいらっしゃる方は英語の教科書を見せてもらいましょう!

小学校の教科書はほとんどがイラストですが、教科書と一緒にピクチャーディクショナリー(絵辞典)などがある教科書もあります。
教科書にはQRコードがついているのも今どきの教科書ですね。
QRコードを読み込むことで、ネイティブ(またはネイティブ並みの)英語の音声がどこでも聴けるのです!これは画期的ですよね。自宅で簡単に音声が聴けるのです。
ただ、子供たち、教科書を学校においてきてしまっていることも・・・。
さて、その今どきの教科書ですが、中身はカラフルなイラストで楽しそうな印象ですが、
とある教科書の5年生のページをご紹介します。
A: Who is your hero?
B: My hero is my brother.
A: Why is he your hero?
B: He is good at cooking. He is always kind to me.
6年生にいたっては、
My best memory is our school trip.
We went to Kyoto in June.
We saw many temples.
I enjoyed talking with my friends.
いかがでしょうか。
小学校5年生 で be good at 動名詞 ~が得意です/ be kind to ~に親切です という熟語
小学校6年生は、went / saw / enjoyed と過去形 それもgo の過去形went, see の過去形saw と不規則変化の動詞の過去形も習います。
小学生の教科書です。
中学1年生は、もちろん小学校で習ってきたことを復習こそしながらとはいえど、小学校の教科書に出てきた単語(700語)は「小学校で習った単語」として「新出単語」には含まれません。
文法も、小学校ででてきた部分に関してはさらりと既習事項としてでてきます。
私は地元の小・中学生に、学校で英語の授業の補習をして10年になりますが、3年前に教科書が改訂になりこの教科書を見たとき、それはそれは、もうびっくりしました。
小・中学校の授業では、文法が難しくなっている割には文法に割く時間が少ないように感じます。その代り、英語でコミュニケーションを取る時間が昔と違って多くなっています。コミュニケーションを取る、つまり会話などを通して、話したり聞いたりする機会が多くなっているのは、とても評価するべきことなのですが・・・
文法が手薄になって、文法についていけない、そして新出単語が難しすぎて(簡単な基礎単語は小学校でならってきたことになっているので。何度も言いますが約700語)、単語が覚えらえれない・・・そうなると、学校の英語の授業についていけなくなっている中学生が多いこと!
そうならないために、実は、おじいちゃん、おばあちゃんでも力になることができます。お孫さんの英語を一緒に学んでみませんか??
シニア世代が孫と英語を学ぶ方法
一緒に学校の復習をする
英語学習は、基礎を積み重ねることが大切です。そして、継続すること。
小学校5年生以降、中学校ではもちろん、学校で英語の授業があり、教科書があります。それを活用するだけで、基礎力が身につくことになっています。
特に、中学生のお子さんが英語がわからない~となってしまうのは、まず、復習する時間が足りていません。
でも、まだ中学生。部活や習い事で忙しかったり、ひとりではなかなかやる気がおきないもの。
かといって、両親は働き盛りの年代で忙しくて帰宅後は疲れている。小学校高学年以上になってくると、子供が少しずつ手がかからなくなってきて、お仕事を増やすお母さんも多いです。そこはおじいちゃん、おばあちゃんが一役買ってみましょう!
ここで大事なのは、どんと構えて楽しく学ぶということ。
親目線だと、できなかったりわからなかったときに
「もうどうしてこんな簡単なこともわからないの?」とか「さっき教えたのに~また間違えて~」
など本気モード全開で、思わずズバズバ厳しく指摘してしまいがち。
これではあっという間に英語嫌いになってしまいます。
ここはおじいちゃん、おばあちゃんの ワンステップ距離を置いて、やさしく甘やかしながら(笑)、
出来たことをほめてあげて、英語に対する苦手な感情を抱かないようにしてあげましょう。
学校で習ってきたことをきちんと復習して、単語を覚えて、文法の基礎をおさえて、学校で与えられているワークブックなどをやるだけで、ぐーんと力がつきますよ。
市販の教科書準拠のワークもいろいろ出ていますからそれを一緒にやってみるのもよいでしょう。
音声は、教科書にQRコードがついていますから、それをスマホで読み取って一緒に聴いてみましょう。そして、一緒に読んでみてください。間違えても構いません。何度も読んでいるうちに読めるようになります。そして聞き取る力もつきます。音読することはお得です。
ちなみに、英語初心者のかたにとって、小学5,6年生の教科書は日常会話や単語を上手に使う内容になっていて、実は、侮れない教材です。
中学校の教科書は文法事項が難しくなってきますので、英文法をわかりやすく説明してあげるためには、少し勉強しなおさないといけないかもしれません。
おかげで自分の英語力も上がり一石二鳥!です。
また、英検®を取得する小学生、中学生も増えてきました。なので、検定に向けて一緒に勉強するのもいいかもしれません。
毎日といわずとも(理想は毎日少しずつ・・・ですが)週末でも一緒に勉強する時間が取れるといいですね。
とにかく、英語を楽しみながら一緒に勉強する、というスタンスをお忘れなく!!
また、学校の勉強以外でも、楽しみながら英語に触れたい!とか、もっと英語を深めたいとか、いう場合も多いと思います。
そんな場合にお勧めの学習法をお教えします!
英語のドラマや映画を見る
英語のドラマや映画は、お子さんの興味のある分野や身近なことがら(「食」など)がいいでしょう。
スポーツ好きなお子さんには、サッカーや野球、バスケットボールなど、海外スポーツの実況をみてみるのはいかがでしょう。
スポーツ実況は、正直なところ素早い試合の実況をリアルタイムで話されるため、聞き取るのは大変難しいです。
わかる単語をひろってみたり、海外の臨場感あふれる会場の雰囲気を楽しむだけでも興味がわいてくると思います。
洋画も字幕版で観てみましょう。
Amazon ビデオで観る
ただ、字幕を読むスピードがあまり早くない年齢ですと、字幕を読むだけで精いっぱいになってしまって楽しめないこともあります。その場合は無理せず、日本語吹き替え版で映画を楽しんで、海外の雰囲気や文化を知るだけでもいいと思います。
そして、一回ストーリが頭に入った後で、今度は字幕版で観てみるのもおすすめです。
ストーリーを知っているので字幕を真剣に読まなくてもストーリーがわかります。それに映画やドラマは見直すと、1回目に気づかなかったストーリーの伏線やヒントなどがわかって面白いですよね。
ディズニー映画は英語がわかりやすいものも多いのでおすすめです。
子どもに人気のテーマパーク、東京ディズニーリゾートやユニバーサルススタジオ ジャパンなどでは、人気アトラクションのモチーフになっているものにはたいてい映画が存在します。
お出かけ前に予習がてら映画をみて、キャラクターやストーリーを知ってから行くと、より一層楽しむことができておすすめです。
Amazon ビデオで観る海外の「食」に関するドキュメンタリー番組も日本で観られます。英語の学習だけでなく、文化や歴史にも触れられておすすめですよ。
アマチュアのお菓子作り好きが様々なチャレンジに挑戦しておいしそうなお菓子やパンを作るイギリスのテレビ番組 ブリティッシュベイクオフはおすすめの一つです。

オンラインレッスンを受ける
今は自宅で手軽にオンラインレッスンが受けられる時代になりました。
教室に通う送迎の心配もなく、場所もどこでも受けられるので、お孫さんを預かっている間にも気軽に自宅で授業を受けさせてあげられます。
お孫さんだけでオンラインレッスンを受けるのが不安な場合や、やる気が起きない場合など、一緒に付き添ってあげるだけで心強いですね。
そして、レッスンが終わったら次のレッスンまでに、一緒に復習をしてあげると効果テキメンです!
覚えたことも、翌日には8割がた忘れてしまいますので、繰り返し学習することで定着することができます。
オンラインレッスンの様子を見守ってあげると、どのように英語を学んでいるかがわかるので、復習のポイントもつかみやすいと思います。
ただし、オンラインレッスン中は、周りでは静かな環境づくりをこころがけ、隣から答えを教えたり、指示をだしたり、することのないように、見守ってあげましょう。
費用をおじいちゃんおばあちゃんが持ってあげれば、お子さんも助かりますね。
旅行をする・お出かけをする
お子さんたちが忙しい世代な分、ご家族で旅行に行ける機会も少ないと思います。ここは、お孫さんを連れ出して一緒に旅行計画を立ててみてはいかがでしょうか。
英語を学ぶための旅行なら、思い切って外国へ旅行や短期留学もいいですね。
海外に足を延ばせられれば、それはお孫さんにとって貴重な体験になることでしょう。海外旅行はどうしても日程的に長期旅行になりますので、時間に余裕のあるシニア世代の方が一緒に行ければ滞在期間も長く滞在でき、より英語に触れる機会も増えます。
シニアを受け入れてくれる語学学校もありますから、せっかくなので一緒に語学学校に通ってみませんか。夏休みにサマーコースなどを設けている学校もたくさんあります。
私は、初めていった海外がイギリスでしたが、祖父母と一緒に行き3週間滞在しました。祖父母に助けられながら、かつ、自分も祖父母を支えながら、ロンドンの名所を回ったり、途中ドイツにも旅行し、とてもいい思い出になっています。
でもそれは なかなか現実にはむずかしいかもしれません。
でもご心配なく!
海外旅行に限らず、日本でも海外気分を楽しめる場所はたくさんありますよ。
英語を使う、ことに囚われず、まずは、国内で海外の気分が味わえるレストランやスーパーに行って、海外の雰囲気を味わいながら、海外のお料理を食べてみたり、海外の食材やお惣菜を買って、珍しいパッケージやそこに書かれている英語の説明書きなどを眺めながら、公園でランチなどもおすすめですよ。
旅行やおでかけなど、いつもとは違う場所へ飛び出すことで、英語を学ぶことだけでなく、一緒にかけがえのない経験ができ、帰宅後も、いつまでも、出先での思い出話はつきることはないでしょう。
英語のゲームやアプリを楽しむ
お孫さん世代は、スマホやタブレットの扱いにも慣れていますから、楽しい英語学習アプリも上手に使いこなすでしょう。中にはゲーム形式になって得点を争ったり、解答の速さを競いながら英単語を覚えるアプリや英語のクイズを出題するゲームなどもありますので、手軽に、かつ楽しく、一緒に英語学習ができます。
まとめ
シニア世代が孫と一緒に英語を学習することは、単に英語を学ぶことだけでなく、お孫さんとのコミュニケーションを図ることができます。お孫さんが何に興味があるのかを理解することもできますので、お孫さんとの距離もぐっと縮まりますよ。
またおじいちゃん、おばあちゃんが英語を教えたり、一緒に学ぶ姿をみて、お孫さんから「かっこいい!」「すごい!」と尊敬の念をもって感じてもらえることでしょう。
一緒にお出かけしたり旅行したりすることも、絆を深めてくれますし、お互いに楽しい時間を共有できていい経験になり思い出がたくさん増えますね。
そして、その結果、お孫さんが英語好きになってくれたり、英語学習への意欲が上がって英語のテストの点が上がったりすれば、お孫さんにもお子さんにも喜ばれるでしょうし、なによりもお孫さんの未来への財産になります。不景気で金利も低い今、現金で手元にもっているよりも、未来を見据えてお孫さんへの投資をされる方が増えています。
そのために、おじいちゃんおばあちゃんが一肌脱いで(笑)一緒に英語を学ばれるてみてはいかがでしょうか。忘れてはいけません、お孫さんと英語に触れることで、おじいちゃん、おばあちゃんのシニア世代の方々にとっても、ご自分の英語力向上に一役買っているということを!!

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