ブリティッシュ ベイクオフで英語を学ぼう

シニア英会話

「ブリティッシュ ベイクオフ」というイギリスで国民的人気を博している料理コンテスト番組をご存じですか?

イギリスの日常の会話とお料理に関する言葉、また、コンテストで競われるスイーツやお料理を見聞きしながら、楽しく英語や食文化に触れてみましょう。

日本では、この「ブリティッシュ ベイクオフ」のリメイク版として、日本で同様のコンテストを行う「ベイクオフジャパン」という番組が放映されています。

その本家であるイギリスの「ブリティッシュ ベイクオフ」も日本で視聴が可能です。

今回はそのイギリスの番組「ブリティッシュ ベイクオフ」について、紹介していきたいと思います。

ブリティッシュ ベイクオフ (The Great British Bake Off)とは

ブリティッシュ ベイクオフは、日本で放映されたのは2018年ですが、イギリス本国では2010年から放映されています。

予選で選ばれた、お菓子作りを得意としたアマチュアベイカーたち(10名~13名)が、毎週、テーマを課せられ、そのテーマに沿って、様々な種類のパンやパイ、ペイストリー、ケーキや焼き菓子などを作り、その出来を10週間、競い合います。

時に、レシピに忠実に、時に、オリジナリティを追求したそれらの作品は、二人の料理人によって審査され、毎週、評価の低かった一人、または二人が脱落し、最終的に決勝戦に残った3人のうち1人がその年の優勝者として選ばれます。

この番組は、クリエイティブで楽しい雰囲気や、参加たちの素晴らしいベイキングスキルが注目され、イギリスだけでなく今や世界中で人気番組となっています。

ベイカーたちが挑戦するチャレンジとは

ベイカーたちは毎週3つのチャレンジを与えられます。

それは制限時間内に、審査員が評価する基準に従って、ベーキングの作品を完成させます。

課題は、パン、パイ、ケーキ、ペイストリー、クッキー、チョコレート、など、様々な種類の主にベイキングに関するものです(時々、ベイク=bake 焼く 以外の課題も出されることがあります)

審査員は、各ベイカーの作品をみて、味やテクスチャー、外観、創造性などを評価します。

1 SIGNATURE BAKE (オリジナルチャレンジ)

 ベーカーたちがテーマに沿って個性やオジリナリティを表現した作品を仕上げます。

ベーカーたちは、自分のベーキングスキルを試す場でもあり、自分の個性やアイディアをアピールする機会でもあります。

番組の最初に行われる課題であり、制限時間内に自分の作品を完成させなければなりません。

この課題をとおして、それぞれのベーカーの背景や個性を知ることができるので、

これから番組を見ていくのが楽しみになるチャレンジです。

2.TECHNICAL BAKE (テクニカルチャレンジ)

全てのベーカーが、審査員から提供された同一のレシピに沿って、一から作り上げます。みな同様の材料や器材が与えられますが、出来上がりは同じようにはならないことがしばしば。

というのもこのレシピでは、材料を混ぜる順序や方法、焼き時間やその方法など細かい指示は省略されています。なので、同じ材料を用いても、出来上がりはその人のベイキングの知識や経験、正確性や技術によって大きく左右されます。

同じものをつくっているはずなのに、仕上がり具合がまるでちがうものになっていることも!

3.SHOWSTOPPER BAKE (マスターピースチャレンジ)

ベイカーたちが自分のクリエイティブなベイキングスキルを発揮し、観客と審査員を魅了するような華麗な作品を作ることを目指す課題です。

毎回最後のチャレンジのため、ベイカーは、外見、味、創造性など、あらゆる面で完成度の高い作品を作ることが求められます。ベイカーたちは、数時間の制限時間内に、大規模で複雑なベイキング作品を完成させなければなりません。例えば、3段重ねのケーキ、ウエディングケーキ、巨大なショートブレッドクッキーのお城など、審査員だけでなく、テレビの視聴者も引き付ける創造性をもった驚くような作品が作られることがあります。

ベーカーたちが最後のアピールをするために渾身の力を込めて作られる作品は、どれもオリジナリティあふれる素晴らしいものばかり!

どのチャレンジにしても、出来上がりの作品はどれもおいしそうなものばかり!

必ず甘いものが食べたくなります(笑)。

ブリティッシュベイクオフを英語学習に生かすには

この番組は英語学習、初級者から上級者まで、どの世代にも役に立つ番組です。

イギリスの番組なので、基本的に、参加者はイギリスに在住ですので、ベイカー、司会、審査員、そして番組のナレーターはほぼイギリス英語です。

ベイカーや司会、審査員は、日常遣いの英語で話しをしていますし、参加者はイギリス全土から集まってくるため訛りがある人もいますので、時に会話のスピードはやや速く、聞き取りにくかったりすることもあります。

しかしながら、これこそが普段イギリスに日常で話されているありのままの英語!!イギリスにいるかのような感覚を味わうことができます。ここは、英語を聞き取ろうと意気込むよりも、イギリス英語の雰囲気を楽しむことで十分だと思います。

一方、ナレーターは聞き取りやすい美しいイギリス英語になっていま

番組では、出演するベイカーの職業や家族構成、お菓子作りのきっかけや経験などについて一人一人のバックグラウンドや作る作品について、また、チャレンジの説明や進行状況などが逐次、わかりやすいナレーションによって語られています。

NHKではチャレンジの様子だけを放送していますが、本来の放送では、その回にチャレンジするお菓子の説明や歴史などを紹介しています。その時もこのナレーターの語りによって進行されるので、単なる技を競い合うドキュメンタリーの要素だけでなく、教養を深める教育的な要素を英語で学ぶことができます。

出場者たちの日常の英語、そしてナレーターのわかりやすい英語、両方を聴くことのできるチャンスになっています。

どうぞ一度、音声を英語で聴いてみてください

シリーズを聴いていくうちに、聞きなじみのあるフレーズや単語が出てきます。お菓子作りの技術やスイーツの出来上がり具合についての単語も多いですが、イギリス人がいつでも使う”Lovely”という単語を例に挙げてみましょう。

イギリス英語でよく使う ”Lovely”

日本語では「かわいらしい」といった意味が頭に浮かぶと思いますが、イギリスでは、主に、「素晴らしい、魅力的、楽しい、おいしい、ありがとう」など、様々な場面で使われます。

”lovely”はイギリスではとても便利です。

私のイギリス人の義姉は、レストランで席に案内されて”lovely”,メニューを受け取って”lovely”、注文し終わったときに”lovely”、食事が運ばれてきたときに”lovely”、そして食事が終わった時に店員さんに食事の感想を聞かれて”lovely”と言っていました(笑)。

そこには、レストランのサービスや食事、雰囲気などに対して、「よい(良かった)」「素晴らしい(素晴らしかった)」というようなポジティブな気持ちを含め「きれい、すてき、ありがとう、おいしい」といった意味で使われています。

とにかく、自分がうれしいと感じることには、”Lovely”を使う感覚です。

この番組をみていても、審査員が作品の外観をみたとき、試食した時、またベイカーが審査員からポジティブなコメントをもらってそれに返答するとき、などに、この”Lovely”がつかわれていますので、ぜひ、注意して聞いてみてください。

On your mark, get set, BAKE!

”On your mark, get set, BAKE!”

司会者の絶妙なこの掛け声から、各チャレンジは始まります。

この掛け声が合図となり、一気に会場に緊張感が走ります。

これは ”On your mark, get set, Go!” (「位置について、よーいドン!」)のGo の部分をBake(焼く)という、番組に合わせて作られたフレーズです。

毎回このフレーズを聴くことができますので、この番組の象徴的なフレーズとして、番組同様親しまれています。

ブリテッシュ ベイクオフの魅力

アマチュアベイカーがそれぞれの個性を表現しながら、おいしそうな定番スイーツを作ったり、またはオリジナリティあふれるスイーツを作るの光景は見ていても大変楽しく、食欲をそそられます。

個性豊かなベイカーぞろいですので、自分の応援したくなるベイカーが現れることも。

また、お菓子作りにはハプニングもつきもの。毎回、いろいろなハプニングが起きてそのたびにハラハラさせられます。

普段と違う器具やオーブンやミキサーなどの機械を使うため、予想外の出来上がりになり、ベイカーは大慌て。プレッシャーで思わぬ手違いをしてしまうベイカーもー材料を入れ忘れる、計り間違える、手順を間違える、焼き時間が足りない、スポンジが膨らまない、焼きすぎる、デコレーションが崩れる、時間が足りない、手をナイフでケガしてしまう、出来上がったスイーツを落としてしまう・・・などなど、ハプニングは尽きません。

またベイカー同士の探り合いや、敗者になりたくないという競争心は、表面上ではにこやかでも、ちらりと横目でライバルたちを見る視線や、インタビューなどから伺えて、こうした人間模様も面白いです。

そして、何よりも審査員の、鋭い質問と容赦ないジャッジ!!

審査員同士の意見が割れることもしばしば(笑)。その審査員の激しい意見の主張のしあいがまた絶妙で面白い!!

週が進むにつれ、コンテストも高いレベルでの競争になり、敗者を決めるのに数時間を要することもあります。

視聴者は、テレビを見ていてその味を知ることはできませんので、審査員の細かい説明が頼りになりますが、時に、審査員の好みも付加されてのジャッジに、だれが次週へ進めるのか、優勝者になるのか、を想像しながら楽しむことができます。

単なるお菓子作りを競うコンテスト番組というだけでなく、お菓子作りをめぐってのヒューマンドキュメンタリー番組だと私個人は思っています(笑)。

日本で視聴するには

1.毎週少しずつ観たい方には

NHK Eテレで1週間分を前半・後半の2回の30分にわけて放送されています。

毎週木曜日 夜22時から 

2.一気に観たい方

▽Amazon Prime Videoで観る

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▽U-NEXTで観る

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まとめ

ブリティッシュ ベイクオフは お菓子やパンなどの主にベイキング作品をめぐるコンテスト番組ですが、出演するベイカーたちや司会者、審査員の個性あふれるキャラクターとベイカーたちの作り上げる作品を通して、様々な人間模様も垣間見ることができ、単なる勝敗を争うだけのコンテスト番組だけに終わらない魅力があります。

また、イギリスの番組であるため、英語で聴くことによってイギリス英語に触れ楽しみながら英語を学ぶことができます。また、番組を通じてイギリスの歴史や文化も知ることができるため、広く英語圏の文化や風習に触れることもできます。

「食」という身近なテーマから、英語学習の継続のきっかけになればいいなと思います。

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